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メガネ・アイウェア

メガネ似合い度判定サービス「JINS BRAIN」の3つのデメリット【AI技術】

こんにちは。ヒロシです。

目が悪いため、日常的にメガネをかけている僕。

僕のようなメガネユーザーにとって、最も身近なメガネ量販店といえばJINS(ジンズ)ですね。

そんなJINSが昨日(2019年1月25日)、「次世代型店舗」としてエキュート上野に「JINS BRAIN Lab.」をオープンしました。

この店舗の最大の特徴は、AIを駆使したサービス「JINS BRAIN」搭載のミラーが、かけたメガネの似合い度を瞬時に判定してくれること。

気になるメガネをかけて鏡の前に立つだけで、女性目線・男性目線のそれぞれから「〜%」表示でそのメガネが似合っているかどうかを判定してくれるようです。

鏡を見るだけでそのメガネの似合い度を判断してくれるって非常に画期的ですごいですよね。

便利で革新的なこの「JINS BRAIN」というサービス。

でも僕は、このサービスはメリットだけでなくデメリットもあると考えています。

JINS BRAIN のメリット

JINS BRAIN のメリット

JINS BRAIN のメリットは…

  • 手軽に自分に似合うメガネが分かる
  • 他人から見たときの印象が把握できる
  • 接客が不要だから気が楽

こんな感じですね。

やはりメガネをかけて鏡を見るだけで、そのメガネが他の人から見たときにどれくらい自分に似合っているかが分かるというのは魅力です。

どうせメガネをかけるなら、他の人から似合っていると思われるメガネをかけたい気持ちも分かります。

また、人によっては洋服屋やメガネ屋の接客が煩わしいと感じる方もいるでしょう。

そのような方にとって、接客不要で自分に似合うメガネが分かるというのは気が楽かと。

店員さんの主観的な「お似合いですね」よりも、AIを駆使したJINS BRAINが判定した似合い度の方が信用できるという側面もあります。

より客観的な判断をもとに、自分に似合うメガネを探したいという方にとっては、JINS BRAINは非常に良いサービスです。

 

JINS BRAIN のデメリット

JINS BRAIN のデメリット

しかし、僕はこのサービスのデメリットの方にフォーカスを当てたいと思います。

というのも、このJINS BRAIN搭載ミラーの話題を知ったときに、僕がまず抱いたのは前述のようなメリットではなく、違和感・デメリットの方だったから。

かけたいメガネを選びづらくなる

例えば、いま流行している丸型のメガネをかけたいと思っていた場合を考えます。

f:id:footmuji:20190125144908j:plain

出典:http://hakusan-megane.co.jp/originalframes/acetatebasic/namihana-classic-boston/

こちらは「白山眼鏡」の「ナミハナクラシック」というモデル。1979年に発表されたクラシックなメガネです。

このような丸型(ラウンド型)のメガネをかけて、JINS BRAIN搭載ミラーを見たときに、似合い度が低かったら…

おそらく、「あぁ、丸いメガネは自分には似合わないんだ」と思って、丸いメガネを買うのをやめる可能性が高いでしょう。

このように、AIを活用して客観的な似合い度を示すことで、自分のかけたいメガネを選びづらくなってしまうという面があるのです。

メガネ選びの主導権が自分ではなく機械になる

メガネは視力矯正の道具という役割のみならず、「ファッションアイテム」としての機能を果たします。

このブログでは何度も書いていますが、ファッションの基本は「自分の着たいものを自由に着ること」です。

つまり、アイテム選びの中で最も重要視するポイントは「自分が気に入ったかどうか」にあるので、その主導権は自分が握っています。

しかし前述のように、JINS BRAIN搭載のミラーによってメガネの似合い度を判定されてしまうと、自分が気に入ったメガネを選ぶことができなくなる可能性があるのです。

「自分はボストン型のメガネが欲しいけど、機械がウェイリントン型の方が似合うって判定したからウェリントン型にしよう」

というように、メガネ選びの主導権が機械に移ってしまうことも否定できません。

もちろん、他人からどう見えるかというポイントを重視するのも間違ってはいません。

でも、ファッションの醍醐味は、「そのアイテム(ファッション)によって自分のテンションが上がること」にあります。

その醍醐味を味わうためには、何より「自分が好きなものを身につけること」が重要です。

「他人からどう見えるか」を意識したモノ選びよりも、「自分がどう思うか」をベースにしたモノ選びの方が、ファッションは絶対に楽しい。

このJINS BRAINという機能は、メガネ選びを便利にすると同時に、ファッションとしてのメガネの楽しさを失わせてしまう危険性があると感じられました。

似合い度以外の観点からメガネを選べない

メガネでも服でも、良い買い物をするためには店員さんとのコミュニケーションが欠かせません。

メガネを選ぶ際には、似合っているかどうかだけでなく、

  • どのようなシチュレーションで使うメガネなのか(ビジネス、カジュアル、家…)
  • 普段はどのような服を着るのか
  • どのような形のメガネが好きなのか

などなど、店員さんと話をしながら、色々な面から検討していきます。

僕も愛用している「クレイトンフランクリン」のメガネを購入した時は、店員さんとたくさん話し合って購入に至りました。

CLAYTON FRANKLIN CF-622はクラシックで洗練された雰囲気の最高のメガネどうも、ヒロシです。 以前から良いメガネが欲しいと思っていた僕。 https://www.ponkotsu-hitomish...

しかし、このJINS BRAINは似合い度のみでしかメガネを選ぶことができません。

一方、店員さんとコミュ二ケーションを取りながらメガネを選ぶと、似合っているかどうかのみならず、使うシチュレーションや普段の服装も考慮した、自分により適したメガネ選びができるのです。

このJINS BRAIN搭載ミラーを使ったメガネ選びが実際にどのように行われているかは、この記事執筆時点ではまだ分かりません。

JINSは接客業務の効率化もうたっているので、おそらく「似合い度」をベースに迅速なメガネ選びが行われると予想しています。

このように考えると、メガネ選びの際にAIが判定した「似合い度」にフォーカスしすぎると、本当の意味で自分に合ったメガネを選ぶことは難しくなるのではないでしょうか?

「似合い度」はあくまで参考程度に、可能ならば自分の好みのメガネの形やライフスタイル等を、店員さんと相談しながらメガネを決めていくのがおすすめです。

 

JINS BRAINによって、買い物の本当の楽しさが失われる可能性がある

JINS BRAINによって、買い物の本当の楽しさが失われる可能性がある

AIによって自分に似合うメガネが分かるってすごく便利なのは事実。

客観的に自分に似合うものが分かれば、特に店員さんと会話をすることなく、メガネを選ぶことができるので非常に気軽ですしね。

でも、店員さんとの会話や接客を通じて得られる経験ってすごく貴重なものです。

店員さんにブランドやアイテムについて色々と教えてもらったり、様々なシチュレーションに合わせたアイテムを提案してもらったりするのって本当に楽しい。

https://www.ponkotsu-hitomishiri.com/entry/2018/02/04/122338

店員さんも様々なので、グイグイくる方もいるでしょう。

ハズレの店員さんに当たった経験があると、もう接客を受けたくない と思うかもしれません。

https://www.ponkotsu-hitomishiri.com/entry/fukuya-sekkyaku

でも、本当に良い店員さんは親身になってモノ選びを手伝ってくれるので、 買い物自体にもストーリー性が付与されて、結果として長く愛用するモノを買うことができます。

そう考えると、接客不要でメガネが選べる「JINS BRAIN」は便利なメガネ選びができる反面、買い物自体の楽しさ、モノ選びの面白さが失われてしまうことは否定できないのです。

JINS BRAINは気に入ったメガネを買うためのツールにすぎない

「JINSの安いメガネでそこまで求めていないよ」

という方もいるでしょう。

しかし、「安いJINSのメガネだから」といってモノ選びの基準を落としてしまうと、扱いが雑になったり、すぐ飽きて買い直したりするようになります。

となると、安いメガネでもコスパは非常に悪いなんてことも。

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結局のところ、価格によってモノ選びの基準を落としても良いことはないのです。

JINSでも、店員さんと話しながら心から気に入ったメガネを選ぶと、自分の中でずっと使いたいと思えるような、本当に気に入ったメガネに出会えると思います。

その意味で、JINS BRAINによる似合い度判定サービスは、あくまで気に入ったメガネを選ぶためのツールの1つとして考えるのが望ましいでしょう。

 

あとがき

かく言う僕も、AIによる似合い度判定サービスを体験してみたいというのも正直なところ。

JINS BRAIN搭載ミラーは、自前のメガネでも判定してくれるみたいなので、自分が今かけているメガネがどれくらい似合っているのか見てみても面白そうです。

でもあくまで「参考程度」に。

結局は、自分が好きなメガネをかけることが一番大事ですから。