本・映画・ドラマ

【書評】尾原和啓「どこでも誰とでも働ける」は大学生・就活生におすすめの1冊

こんにちは。ヒロシです。

大学生、特にインターンシップや企業の面接等を通じて就活をする大学3,4年生は、自分の将来について考える機会が多いですよね。

自分がどういう仕事をしたら良いのか迷ったり、大手に行きたいけどなかなか受からないとヘコんだり。

自分の将来が見えないことに不安を抱く大学生・就活生。

そんな大学生・就活生におすすめの一冊が、尾原和啓さんの「どこでも誰とでも働ける」という本です。

尾原和啓さんとは

f:id:footmuji:20180927213710j:plain

https://careerhack.en-japan.com/report/detail/860

尾原さんは1970年生まれの48歳。

京都大学大学院を卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。

その後、NTTドコモのiモード立ち上げ支援やリクルート、Google、楽天など12回の転職を経て、現在の藤原投資顧問は13職目

この「どこでも誰とでも働ける」の他にも、「ITビジネスの原理」や「ザ・プラットフォーム―IT企業はなぜ世界を変えるのか?」等の著書があります。


 

書評・感想「どこでも誰とでも働ける」

f:id:footmuji:20180927223356j:plain

https://www.amazon.co.jp/

「会社」というものに対する新たな価値観を提供してくれる1冊

大学生・就活生にとって大手企業はやはり人気で、社会的な信頼度が高くブランド力もあって給料も良い大手企業に就職して、安定した生活を送りたいと考える大学生って多いです。

でも大企業に入って安定した給料をもらって生活するというのは、学生(=自分)が会社に依存した存在、つまり会社よりも下の存在であることを無意識的に認めているということは否定できません。

大きな組織というのは確かに安定している反面、それに依存してしまうとやりたくない仕事を嫌々やることになったり、やりがいを感じられなくなったりするものです。

でも生活が会社に依存しているからやめられない。すなわち会社と個人が優劣の関係にあるということです。

そういう価値観って大学生・就活生のみならず日本人に染みついているもの。

でも、毎年転職活動をする尾原さんは次のように書いています。

「会社と個人はあくまで対等(フラット)で、お互いにメリットを提供し合う(シェア)関係なのです。」

その上でも、常に自分を労働市場にさらして、自分の客観的な評価を知るのが大事だとのこと。

新卒で一度は普通に「会社に就職する」にしても、スキルを磨いて自分のやりたいことを仕事にできる時代なんだ、「プロジェクトに就職する」ことができる、ある目的のために転職することができる時代なんだと考えることができれば、一気に視野が広がります。

就職先や今いる環境が全てじゃない

大学生・就活生は、なかなか就職が決まらなかったり、友達が大手企業に受かっている一方で自分は希望の大企業に受からなかったりすると、つい自分を卑下してしまいがち。

でも、別に会社の規模だけで人間としての価値が決まるわけではありません。

転職活動をする=労働市場に自分をさらすことで自分の評価に気付けるかもしれませんし、副業やボランティアでスキルを磨き、それがいつの間にか本業になっているかもしれません。

会社の規模や会社内での評価が自分の全てじゃない。

自分がヒーローになれる場所を見つけてそこで勝負すればいいだけ。

就職先がステータスになってしまう大学生。でも新卒での就職先なんて、最初に入った企業に過ぎません。

新卒で入った企業にずっと勤め上げるなんてこれからの時代は殆どあり得ないのですから。

就職活動に失敗して落ち込んでいる大学生や、僕のようになんとなく現状の仕事に満足できない若手社会人の背中を押してくれる一冊です。


 

あとがき

書評としては、少しこの本の本題とずれてしまいました。

この本にはこれからの時代の働き方、自分のブランディング、自分の強みの作り方等、「どこでも誰とでも働ける=場所にとらわれず働ける、どの会社に入っても重宝される」人材になるための考え方・スキル等が、著者の12回の転職経験を踏まえて書かれています。

でも僕はこの本を読み進めているうちに、「大学生の就活期にこの本に出会いたかった」と思ったのです。

この本に出会うことができていたら、安定した大手に入ることが正解のような凝り固まった価値観にとらわれることなく、より広い視野で就活ができたかもなぁと感じてしまいました。

いずれ就活をするであろう大学生、いま就活中でなかなか就職が決まらない大学生に新たな価値観を提供してくれるこの本を心からおすすめしたいです。

ミニマリストの愛用品