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ファッション

「一生モノ」なんて存在しない5つの理由【時計・革靴・コート等】

「一生モノ」

僕らを魅了するその言葉。

一流のデザイナー・職人が、最高級の素材を惜しげもなく使って作り上げるファッションアイテムは、しばしば「一生モノ」と言われます。

超高品質のウールカシミア素材を使ったコート、Aldenのコードバンの革靴、ロレックスの時計…

これらは非常に高価なものなので、ショップ側も顧客に対して、「『一生モノ』として末永く愛用できます」というように謳っていますね。

ボーナスが出た時などに、「これは一生モノだから…」と自分に理由付けをして、超高級品の購入に踏み切る方も少なくないのではないでしょうか?

確かに「一生モノ」と言われるアイテムを大事に使おうとする姿勢って素敵です。それを自分の子にも譲り渡す的なストーリーもかっこいいですしね。

いま24歳の僕も、「一生モノ」へ憧れを抱いています。実際に「一生モノ」と謳われているアイテムを百貨店等で見ている時は、その美しさ・かっこよさに思わずうっとり…なんてことも。

でも一方で、以下の5つの理由により、「一生モノなんて存在しない」と考えているのです。

「一生モノ」が存在しない5つの理由

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https://lee.hpplus.jp/column/16302/

正直、「一生モノ」と謳っているアイテムでも10年使えたら御の字だと思っています。

体型の変化

「一生モノ」と謳うアイテムの中には、ジャケットやコート等の服も結構ありますよね。イタリアの最高級服地メーカー・ロロピアーナ社の生地を使ったジャケットや、イギリスのマッキントッシュやバーバリーのコートなど。

確かにこれらのアイテムは、一生使える(=数十年の使用に耐えうる)くらい質が良いかもしれません。

でも、数十年に渡って同じ服が着られるように体型をキープするのって難しいのではないでしょうか?

「一生モノ」を手にするであろう20代・30代から、50代・60代まで体型をキープするってかなりすごいことだと思います。

周りの中年おじさんはだいたい腹が出ていませんか?

つまり、「一生モノ」を一生使うためには、結構な努力が必要ということです。


 

トレンドの変化

ファッションアイテムですから、やはりトレンドの影響を少なからず受けます。

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http://torendytaka.seesaa.net/article/442924508.html

多分、バブル期に「一生モノ」として買ったスーツを、まだ着られるからと言って着ている人はいないでしょう…

まぁこれは極端な例かもしれませんが、買った当初はスタンダードなデザインでも、時を経てそれが時代遅れになることも十分あり得ますよね。

「流行り廃りがない」という言葉もよく耳にしますが、数十年単位で考えると流行り廃りが全く無いなんてことはほぼあり得ません。

趣味・嗜好の変化

本当に数十年に渡って「飽き」が来ないのかという問題。

どんなファッションアイテムもそうですが、買った時はそれが一番かっこいいと思っていても、時間が経つと買った時の感動はどうしても薄れてしまうもの。

新作が出たりするとそっちに目がいってしまうこともありますよね。

「一生」という長い期間、自分の趣味や趣向が変わらない方が不自然とさえ思われます。

そう考えると、同じデザインのモノを一生に渡って愛用できる方が圧倒的な少数派でしょう。

ライフスタイルの変化

生活しているうちに、時代やテクノロジーの変化とともにライフスタイルも変化していくでしょう。

そうなると、「一生モノ」として買ったものが不要になってしまうということも。

例えば「財布」。

数十万円する長財布を「一生モノ」として購入したとしましょう。

でも、現金派からキャッシュレス派へとライフスタイルが変化したら、財布自体をあまり持ち歩かなくなりますね。

そうなると、「一生モノ」のその長財布はもはや不要になってしまいます。どう考えても、キャッシュレス生活をする上で長財布はオーバースペックですし、デカくて邪魔になるので。

一生、つまり数十年使おうと思って購入したものでも、ライフスタイルの変化によって不要になってしまう可能性があるということです。

素材の劣化

どの「一生モノ」でも、末永く使うためには条件があります。

それは「ちゃんと手入れ・ケアを行うこと」です。

時計にしても靴にしてもコートにしても、しっかりとしたケアをしないと素材が劣化してしまい、短い期間で使えなくなってしまいます。

コートなんかは最たる例ですね。

どんなに高級な素材を使ったコートでも、虫食い対策を怠ったら1シーズンで1発アウトなんてことも。

つまり、「一生モノ」というのは、モノをしっかりケアすることのできる、マメな人間しか扱えないのです。

数十年に渡って一つのモノをケアする、愛用するというのは一つの才能とも言えるでしょう。

そういう性格の人しか「一生モノ」を手にする資格はないのです。


 

「一生モノ」として買うのはナンセンス

「一生使いたい」と思うくらい、自分が本当に気に入ったものを購入するのってとても大切です。「大好きな物に囲まれる」というのはミニマリストである僕のモットーでもあります。

でも、「一生モノ」として購入するのはナンセンスだと僕は考えています。

一生使いたいと思うくらい気に入っていったモノでもいつか飽きる時が来て、自分の中でそれがお気に入りでなくなる瞬間がきっとあります。

そうなってしまった時に、それを保有し続けても満足感は得られません。すぐに手放してお金に替えましょう。

一生モノでも何でも、モノを買うのと同時に、手放す時の「出口」を考えておくのが賢明です。


 

気が付いたら「一生モノになっていた」くらいが理想

前述のように、どんなに気に入って買ったものでも基本的には飽きが来るものです。

飽きが来なくても、上にあげた5つのうちのどれかにより、使う機会が無くなってしまう「一生モノ」。

なので、「これは一生モノだから…」という理由付けをしても無意味かと。

でも、たまたま全く飽きが来ずに数十年に渡って使っているものがあったら。または、壊れても同じものを使いたいと思えるものがあったら。

「一生モノ」を想定して作られたか否かに関わらず、それくらいの「気が付いたら一生モノになっていた」というのが理想だと僕は考えます。

そういうものが一つでも二つでもあるような、大人のかっこいいおじさんになりたいと思う今日この頃…