こんにちは。ヒロシです。
ここ数年大人気のパラブーツ(paraboot)のシャンボード(chambord)。

出典:https://shop.diffusion.jp/?pid=93939573
この独特なボテッとしたUチップの愛らしいフォルム、ジャケパンスタイルからカジュアルにも幅広く合わせることのできる汎用性の高さが魅力的な革靴です。
僕も欲しいな、履いてみたいなと思っていました。
というのも、僕が好きなゆるい着こなしの服装にハマってくれると考えたから。
でも僕は色々と検討した結果、このシャンボードを購入しませんでした。
今日はその4つの理由について書きたいと思います。
- パラブーツ・シャンボードの購入を考えている
- シャンボードはどのようなシーンで使える革靴なのか知りたい
- シャンボードのサイズ感・フィッティングってどうなんだろう?
- シャンボード以外でUチップの革靴を知りたい
というような方には参考になるかと思いますので、是非読んでみてください。
Contents
Paraboot(パラブーツ)とは
パラブーツ(Paraboot)はフランス発のシューズブランド。
1908年レミー・リシャール・ポンヴェールがアルピニストたちが集まるフランス東部の町イゾーに小さな靴工房を開くことからブランドスタート。
アルピニストたち用の登山靴を製作。
1927年、ブラジルのパラ港から出荷される良質な天然ラテックスを輸入し、ラバーソールを自社生産することを開始する。
同時にダウンシューズの生産も開始。
パラブーツのブランド名はパラ港の名前に由来している。
パラブーツのシューズは登山靴をルーツとした堅牢な作りが特徴。また長時間履いても疲れにくいことも人気の理由の一つ。
パラブーツは上にあるように、登山靴にルーツのあるフランスのブランドです。
堅牢なノルウィージャンウェルテッド製法を採用しており、非常に丈夫なのが特徴的ですね。
また、パラブーツはソールを自社生産している唯一のブランドなのです。
その自社生産のラバーソールと、オイルをたっぷりと配合した水に強いリスレザーを採用しているため、悪天候の時でも難なく履けるというメリットがあります。
また、自社開発のクッション性の高いラバーソールのおかげで、非常に履き心地が良いことでも評判です。
僕がパラブーツのシャンボードを買わなかった4つの理由
パラブーツはその人気が証明している通り、非常に評判が良く、ファッショニスタに愛されている革靴です。
でも僕はパラブーツのシャンボードに魅力を感じましたが、結局買いませんでした。
その理由を説明します。
人気故にかぶりやすい
前述の通り、パラブーツのシャンボードはかなり人気があります。
しかしそれはすなわち、履いている人が多く街中でかぶりやすいということです。
「まったく気にならない」という人はいらっしゃるでしょう。
でも僕は、道ですれちがったい人が自分と同じものを身につけているのを見ると、「同じもの身につけてる…気まずい…」という感じになってしまいます。
スーツスタイルに合わない
シャンボードに特徴的なのが白いステッチ。

出典:http://zabou.org/anize/wp-content/uploads/2014/01/paraboot2.jpg
シャンボード特有の丸みのある独特なフォルムに加え、この白いステッチがあることによって、全体的にカジュアルな印象を強く受けます。
僕を含めて「平日はお仕事で毎日スーツを着る」という方も多くいらっしゃると思いますが、シャンボードのデザインはスーツには合わないなと感じました。
僕はON-OFF兼用したかったので、「スーツに合わない」ことも購入をやめる1つの要因になりましたね。
購入するならば、オフの時用と割り切ることが必要かと。
「スーツにも対応できる」と店員さんには言われるかもしれませんが(実際僕は言われました)、普通に考えてフォーマルシーンでは厳しいですよね。
オフィスカジュアルのようなジャケパンスタイルならばまだしも、普段のビジネス時にシャンボードを合わせてしまうと、やはり違和感があります。
同じくパラブーツの「アヴィニョン」ならば、何とかセーフかなといったところです。
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匿名性がない
上の写真の通り、パラブーツのシャンボードは非常に特徴的なデザインをしています。
白いステッチや緑色のブランドタグ等、少しファッションに詳しい人が見ると、一目で「あ、シャンボードだ」と分かってしまうのです。
それはつまり、匿名性がないということ。
僕は「一見普通だけど、よく見ると実は素材やデザインにこだわりがある」というようなアイテムが好きな少々ひねくれた性格をしているので、一目見ただけでブランドやモデルが分かってしまうものはあまり好きではないのです。
シャンボードはやや主張が強いデザインをしているので、緑色のブランドタグを購入後に切ってしまう人もいるみたいですね。
匿名性の高いファッションが好きな方にとっては、シャンボードはあまり魅力的に映らないのかもしれません。
絶望的に足に合わない
上の3つの理由は正直後付けです。理由の90%くらいはコレです…
シャンボードはノーズ(縦の長さ)が短めのつくりをしていて、なおかつヒールカップ(かかと)の大きなモデルなので、かかとの小さな日本人にはフィッティングが難しいと言われています。
そのため、ヒールカップでサイズを合わせると縦の長さが足りず、逆に縦の長さで合わせるとヒールカップが大きすぎるという状態に陥る可能性があるんです。
実際に僕もこの状態に該当しました。
どんなに良い作り・デザインの靴でも、足に合わなかったら、それは自分にとって良い靴ではありません。
「君にはシャンボードを履く資格ないよ~~」
そう言われている気分でした……
シャンボードだけじゃない!パラブーツ以外のかっこいいUチップの革靴を紹介する
このままだとなんか悔しいので、シャンボード以外のかっこいいUチップの革靴を紹介します。
いずれもシャンボートほど人と被らず、ON-OFF兼用でき、かつ匿名性のある革靴です。
J.M.WESTON GOLF

出典:http://koccmusic.com/jmweston641golf/
J.M.ウェストンは、パラブーツと同じフランスのブランドです。
中でもゴルフは、シャンボードとよく比較されるUチップの名品。
見て分かる通り、ゴルフはシャンボードよりややドレッシーで、カジュアルスタイルだけでなく、スーツスタイルにもしっかりハマってくれそうです。
また、ソールは耐久性抜群のラバーソールであるリッジウェイソール。その汎用性の高さから、ジャーナリストシューズと呼ばれています。
ゴルフは「万力締め」と呼ばれる超タイトフィッティングでも有名ですね。
履き始めてしばらくの間は、超タイトフィッティングによる尋常じゃない足の痛みに襲われるものの、足に馴染むと天国のような履き心地になると言われています。
ただ、シャンボードが7万円に対して、ゴルフは約11万円。
しかし、様々な評判を聞く限り、11万円の価値は十分あるみたいですね。
「シャンボードに7万円出すくらいなら、あと4万円出してゴルフを買うべき」と言う声もよく聞くくらいです。
CROCKETT&JONES MORETON

出典:http://northernisland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-20
クロケット&ジョーンズは、世界で最も多くの木型を持つと言われる、イギリス・ノーザンプトン発のブランド。
そのブランドの名品と呼ばれるUチップが「モールトン」。
英国靴ということもあり勿論グッドイヤーウェルテッド製法。ソールはゴルフと同じリッジウェイソール。
理屈抜きにして見ての通りめちゃめちゃカッコいいですよね…
カジュアルなUチップなのに上品さもあり、非常に洗練されている印象です。
英国靴特有の武骨さと色気が調和しています。オンオフ問わず使える汎用性の高さも素晴らしい点です。
ちなみに値段は8万円ほど。
シャンボードより少し高いですが、シャンボードはちょっとカジュアルすぎて…って人にはすごくおすすめですね。
JALAN SRIWIJAYA

出典:https://store.united-arrows.co.jp/shop/glr/blog/2014/02/201402-39918.html
ジャランスリワヤは、オーナーが英国のエドワードグリーンで靴づくりを学んだ、インドネシア生まれのシューブランド。
こう見ると英国靴の質実剛健さが感じられて、先ほどのモールトンにも似ていますね。
ジャランのすごいところはそのコストパフォーマンス。
グッドイヤー製法のもとになった、手縫いのハンドソーン・ウェルテッド製法というさらに手間のかかる作りで価格は3万円台。
ちなみにジャランの靴は僕も2足(プレーントゥとUチップ)を持っていますが、とても良い感じです。
(以下の記事にてジャランスリワヤのことを詳しくまとめています)

10万円クラスの靴には革質なんかでは劣ると言われますが、それでもかなり良いカーフレザー(生後6カ月未満の仔牛の革)を使っているので十分かと。
しっかり手入れをしてあげれば良い経年変化を見せてくれます。



3万円台という価格帯ながら、英国靴の雰囲気を持ち、経年変化も味わえるジャランスリウァヤの革靴。
初めての本格紳士靴におすすめです。
あとがき
パラブーツのシャンボードってかなり人気ですけど、あれってみなさん足に合っているんですかね?
正直、日本人の足には合わない靴のような気が…
まぁでも、足に合わなくて履いている人がいたとしても、それはシャンボードのデザイン性や機能性が高いからこそ。
天気関係なく、そしてジャケパンスタイルからデニムまでON-OFF問わず履けるシャンボード。
やっぱりいいなって思いますが、絶望的に足に合わない僕はあきらめるしかない…
追記:パラブーツのシャンボードはレディースもかわいい!


出典:https://wear.jp/muchimuchi31/8697188/
パラブーツのシャンボードってレディースサイズも充実しています。
愛らしいフォルムの靴なので、女性の方が履いてもとてもかわいいですよね。
女性が革靴を履くと大人っぽさがぐっと出て非常に品よく仕上がるので、個人的にとても好きです(笑)。



パラブーツってそんな被りますかね?国内の直営が青山にしかないですし、試履できる場所も結構限られてます。そうなると、適当におおよそのサイズのものを買っても足に合わずにすぐに履かなくなって捨てたり売却するのがおちだと思います。もちろん返品無料のサービスもありますが、手間になることには変わりないので、流行るほど手を出す人はいない気がします。都内歩いててパラブーツってそんな目に付かないです。マーチンも最近は確実に減ってきてますし。