こんにちは。ヒロシです。
長く愛用していくごとに、味のある変化を楽しめる「ヌメ革」。
使いながらオンリーワンのアイテムに育てられるため、気になっている人もいますよね。
でも、ヌメ革財布を検討している人の中には、「具体的にどういう変化をするのか」と疑問に思う人もいるはず。
そこで今回は、私物のHonor gatheringというブランドのヌメ革財布を使って2年ほど経ちましたので、どれくらい経年変化したのかについてまとめていきます。
どのくらい変化が起こったかのみならず、よりエイジングを楽しむ方法・お手入れや、エイジングが楽しめるヌメ革財布の選び方についても触れていきます。
「ヌメ革財布を育ててみたい」という方などは、ぜひ参考にしてください。
ヌメ革ってどういう革?【エイジングが最大の特徴】
出典:https://plus-e-shop.com/?pid=118515354
具体的なエイジングに触れていく前に、まずは「そもそもヌメ革はどういう革なのか」について軽く触れていきます。
ヌメ革とは、一般的に以下の2つの特徴を持つ革のことです。
- 植物性タンニンでじっくりとなめされている
- 表面に染色や加工をしていないプレーンな革
なお、①を満たしているだけでも広義のヌメ革に含まれますが、一般的には①と②の両方を満たした革が「ヌメ革」と言われますね。
言葉ではなんとも分かりにくいのですが、要はベージュ色で表面がまっさらな革は「ヌメ革」と捉えて問題ないかと。
ヌメ革の特徴は?
ヌメ革の特徴は「エイジング(=経年変化)」、つまり使うごとにどんどん変化が現れることです。
具体的にいうと…
- 色味が濃くなり、飴色に変わっていく
- 革の目がギュッと詰まって丈夫になる
- どんどん馴染んで、やわらかくなる
といったところ。
最初は傷つきやすくシミの出来やすいのですが、使っているうちに全てが「アジ」になり、また傷やシミも目立たなくなります。
また、①の色味の変化ばかりがフォーカスされがちですが、質感や手触りの変化もすごいですよ。
本記事で取り上げている僕のヌメ革財布も、色味だけでなくあらゆる面で劇的なエイジングを遂げています。
【ヌメ革財布】これまでの経年変化(エイジング)記録
この財布については、これまでにもエイジングの記録をまとめています。
ヌメ革の財布がどれくらい変化してきたかが時系列的にわかりますので、こちらの方も合わせてご覧ください。
なお、今回の経年変化記録は1年ぶりになります。
Honor gatheringのヌメ革財布のエイジング記録(2年)
では、どれくらい経年変化したのが見ていきます。
使用開始時(0ヶ月)
使い始めはこんな感じ。
薄めのまっさらなベージュ色で、「ザ・ヌメ革」といった感じ。
この時は革全体としても固めでハリがある質感でした。
また、形としてやや角ばった印象で、ツヤも控えめ(というよりほとんどない)。
2年経過時
2年経つとこんな感じ。
いかがでしょう?同じアイテムとは思えないくらい変わっていますよね。
薄めのベージュ色だったのが、劇的なエイジングを遂げて飴色になっています。
また質感としても、新品時の固さがとれ、全体的に丸みのある形に。
前述したとおりヌメ革の特徴として、
- 新品時は固いが、使い込んでいくうちに徐々に馴染んでやわらかくなる
- 光を浴びたり、手の油分が染み込んだりするとツヤが増し、色が濃くなる
というものがあります。
その特徴が非常によく現れた、良いエイジングに仕上がりました。
並べてみてみましょう。
並べてみると、その変化の具合がより鮮明にわかりますね。
他の部分も見ていきます。
前と後ろをガバッと開くとこんな感じです。
後ろ側のカードポケットにはいつもSuicaを入れているのですが、その痕がくっきりとついていますね。
また全体的にキズも見受けられますが、それすら良い味になっているように感じます。
こちらは財布の内側です。
表側に比べると全体的に色が薄めですね。やはり触れる頻度や光に当たる量が内側の方が圧倒的に少ないので、このような感じになっています。
このような色ムラも、革の特性や自分のライフスタイルが反映されていてすごく面白いですよね。
ヌメ革のエイジングを早め、かつ飴色に美しく経年変化させる方法
この記事を読んでくださっている方の中には、このように考える方もいるでしょう。
経年変化erの僕が考える、「ヌメ革を早く、そして美しく経年変化させる方法」は以下の2つです。
- とにかく使い込むこと
- 水に濡らさないこと
革は使い込めば込むほど、繊維がほぐれて柔らかくなり、自分のライフスタイルに馴染んでくれますし、手の油分が染み込んで色味にも変化が現れます。
早く&美しく経年変化させるためには、地道にそれを繰り返していくしかありません。
「骨が折れるなぁ…」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、むしろあまりにも早く変化しすぎても面白くありませんよね。
年単位で使い込んでいって、自分だけの変化を楽しむのが革の面白さです。
なお、水に濡らしてしまうと変にシミができたりして美しい経年変化をしなくなる可能性がありますので(特にベージュ・ブラウン系)、水濡れには注意しましょう。
使い込んで油分が浸透してしまえば、それが保護膜的に作用するので多少の水濡れは大丈夫ですが、油分が少ない使い始めは特に注意が必要です。
ヌメ革の使い始めに日光浴は必要?
よく「ヌメ革をエイジングさせるためには、使い始める前に日光浴させる」という話を聞きます。
本当に日光浴が必要かというと、個人的には別に不要かなと考えています。
- 日光浴をさせなくても、飴色にエイジングしていく(僕が証明)
- エイジングの楽しさは、自分が使っていく中で自然と色味や質感が変わっていくこと
- 日光浴させて無理にエイジングを早めるのは本質的じゃない
上のような理由からですね(②と③は僕の考えが反映されています)。
要は「ヌメ革のアイテム(財布など)も所詮道具なのだから、エイジングありきではなく、自然な変化を楽しむべき」という感じです。
個人的には、無理やり日焼けした状態からエイジングさせるより、何もしていないプレーンな状態から育てたほうが面白いかなと思いますし。
もちろん、日光浴させると色ムラができにくかったり、油分が表に染み出てきて、革を保護してくれるという作用もあるでしょう。
ただ、色ムラすらも1つのアジとして楽しめますし、また使っているうちに勝手に手の油分が染み込んで、ヌメ革は丈夫になります。
ヌメ革にクリーム等のお手入れはさほど必要ない
早くエイジングをさせたいからといって、クリームをたくさん塗る人がいるのですが、それはNGです。
以下の2つの理由によります。
- 変な色ムラができてしまう
- 革に与えられる栄養分が多すぎて、革の劣化をかえって早めてしまう
ちなみに、「人間と一緒で、革も甘やかすとダメになるんです」と以前僕が行った革製品のお店の店員さんがおっしゃっていましたね。
ヌメ革の場合、たくさん使って手の油分を染み込ませることが最大のお手入れなので、お手入れはほとんどしなくて大丈夫です。
ちなみに僕も上の財布は2年ほど使っていますが、「デリケートクリーム」を塗ってお手入れしたのは数回しかありません。
以下の記事にて、ヌメ革財布のお手入れをまとめているので、興味のある方はあわせてご覧ください。
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エイジングを楽しみたいなら、ヌメ革財布の選び方も重要
ただ、エイジングを楽しみたいならば、財布の選び方も重要です。
つまり、ヌメ革だからといって、必ずしもエイジングが楽しめるというわけではないということです。
安価なものの中には、エイジングが楽しめないようなクオリティの低いヌメ革製品もあるので。
では、どんな基準で選べばよいかというと、「オイルの含有量」です。
オイルがたっぷりと染み込ませてある革は、使っていくうちにオイルが染み出してくるので、見事なエイジングが楽しめますよ。
この記事で紹介しているHonor gatheringのヌメ革財布は、「バケッタレザー」というイタリアンレザーで、オイルの含有量が特に多い革です。
イタリアンレザーは基本的にオイルの量が多いので、「バケッタレザー」「ブッテーロレザー」「ミネルバボックス」等の記載のあるヌメ革アイテムならば間違いありません。
おすすめのヌメ革財布
エイジングが楽しめるヌメ革財布としておすすめのブランドが、以下の5つ。
(Honor gatheringはブランドが終了しているので除外しました…)
いずれもヌメ革財布に力を入れており、非常に味のあるエイジングを楽しめるブランドです。
価格も1万円台〜3万円くらいで購入できるので、手に取りやすさも魅力的。
エイジングが楽しめるヌメ革財布をお探しの方は、ぜひ見てみてください。
あとがき
経年変化は自己満足ですが、最高です。
https://www.ponkotsu-hitomishiri.com/entry/keinenhenka-resall
経年変化を最も楽しむには、やはりベージュの「ヌメ革」が一番ですが、これからはブライドルレザーにも挑戦してみようかなと思っています。